スキル管理ツール fapi(ファピ)の機能や料金を解説

現代の企業において、スキル管理は従業員の能力を最大限に活用するために欠かせない重要な要素となっています。特にIT業界では、エンジニアの技術スキルを適切に管理し、プロジェクトに最適な人材を配置することが業務効率化と収益向上の鍵となります。
そんな中で注目を集めているのが、fapi(ファピ)というスキル管理・アサイン管理支援ツールです。本記事では、fapiの機能や料金体系について詳しく解説します。
fapi(ファピ)とは?基本的な概要
fapi(ファピ)は、株式会社エフ・ディー・シーが開発・提供しているクラウド型のスキル管理・アサイン管理支援ツールです。主にIT業界の企業を対象としており、エンジニアのスキル情報を一元管理し、プロジェクトへの最適な人材配置を支援します。
・開発会社:株式会社エフ・ディー・シー
・サービス形態:クラウドサービス
・主要対象:IT業界、製造業界
・利用企業規模:100名以上の中堅・大手企業
同社は20年以上にわたってSES(システムエンジニアリングサービス)や受託開発を手がけてきた経験を活かし、実際の現場課題を解決するために開発されたツールです。
fapiが解決する課題
多くの企業が抱えるスキル管理の課題として、以下のような問題があります。
- Excelでの管理による属人化と情報の散在
- エンジニアのスキル情報の把握不足
- プロジェクトに適した人材の配置困難
- 営業提案時の要員情報作成の非効率性
- スキルデータの分析・活用不足
fapiは、これらの課題を包括的に解決する機能を提供しています。
fapiの主要機能について
fapiは、スキル管理、アサイン管理、データ分析の3つの柱を中心とした豊富な機能を搭載しています。
スキル管理機能
スキル管理機能は、従業員のスキル情報を体系的に管理する核となる機能です。
機能名 | 説明 |
---|---|
スキル情報登録 | 導入企業で必要となる項目で情報を管理可能 |
ツリー形式管理 | スキル情報を体系的にツリー形式で登録 |
業務経歴自動登録 | アサイン状況から業務経歴の自動登録も可能 |
スキルマップ化 | 登録されたスキル情報のマップ化が可能 |
特に注目すべきは、CSVでの一括登録ができる点です。既存のCSVデータをそのまま活用できるため、導入時の負担を大幅に軽減できます。
※また別途、移行専用のExcelファイルの用意されているようです。
アサイン管理機能
アサイン管理機能では、プロジェクトへの人材配置を効率的に行うための機能が揃っています。
- リアルタイムでのアサイン状況管理
- スキルとアサイン状況を基にした候補者検索
- 見込み案件の候補者管理
- 要員検索機能による横断的な人材検索
これにより、プロジェクトマネージャーの業務工数を大幅に削減し、より効率的な人材配置が可能になります。
権限設定機能
セキュリティと情報管理の観点から、柔軟な権限設定機能も提供されています。
・ユーザーごとの閲覧・編集権限設定
・項目ごとの細かい権限制御
・管理職向け機能の制限設定
・部門別アクセス制御
データ分析・レポート機能
登録されたデータを活用した分析機能も充実しています。
- スキルやプロジェクト情報の自由な集計
- グラフ表示による視覚的なデータ表示
- 得意分野やプロジェクト動向の可視化
- Excel形式での出力機能
- 統計レポート機能
これらの分析機能により、経営や教育における情報分析、ISO対応にも活用できます。
fapiの料金体系・プラン詳細
fapiの料金体系は、企業規模や利用ニーズに応じて3つのプランが用意されています。
料金プラン一覧
プラン名 | 月額料金(1人あたり) | 最低契約人数 | QAサポート |
---|---|---|---|
Minimum | ¥300 | 制限なし | 年6回まで |
Standard | ¥400 | 100名 | 無制限 |
Premium | ¥800 | 100名 | 無制限 |
・初期費用:50万円
・無料定期面談
・項目間連携機能
・画面カスタマイズ機能
各プランの詳細比較
Minimumプランは、小規模企業や導入テストに適したエントリープランです。最低契約人数の制限がないため、少人数での試験導入が可能です。
Standardプランは、中堅企業での本格運用に適したプランで、最もバランスの取れた内容となっています。QAサポートが無制限で受けられるため、運用面での安心感があります。
Premiumプランは、大規模企業や高度な機能を求める企業向けのプランです。全ての機能が利用でき、より詳細な項目間連携機能も使用できます。
fapiの料金体系について、各企業ごとにカスタマイズが可能で、まずは気軽にご相談ください
出典:fapi公式サイト
fapiの導入事例と効果
fapiを導入した企業では、具体的にどのような効果が得られているのでしょうか。公開されている導入事例をもとに解説します。
常磐システムエンジニアリング株式会社の事例
同社では、fapiの導入により以下の成果を実現しています。
- 属人化したアサイン・要員管理の解消
- プロジェクトマネージャーの業務工数大幅削減
- 社内承認体制を変更せずに運用可能
- 効率的なプロジェクト管理の実現
株式会社NSITの事例
技術者74名の企業である同社では、客先常駐型PMの業務効率化を実現しました。
・要員管理業務の大幅な効率化
・プロジェクト情報の一元管理
・営業提案資料作成時間の短縮
・スキル情報の可視化による適材適所の実現
株式会社エフ・ディー・シーの自社活用事例
開発元である同社自身も、fapiを活用してシステムコンサルティング業務の効率化を図っています。
- 業務工数85%カットを達成
- 脱Excel化・脱属人化を実現
- データ分析による戦略的人材配置
- 営業提案業務の大幅な効率化
fapiのメリット・デメリット
fapiの導入を検討する際に知っておきたいメリットとデメリットをまとめました。
fapiのメリット
- 業務効率化の実現・・・Excelベースの手作業から脱却し、大幅な業務工数削減が可能
- 柔軟なカスタマイズ性・・・企業ごとの管理項目や業務フローに合わせた設定が可能
- データ移行の簡易性・・・既存のExcelデータをそのまま活用できる
- 豊富な分析機能・・・スキルデータの可視化と戦略的活用が可能
- 実績豊富な開発元・・・20年以上の業界経験を持つ専門家が開発
fapiのデメリット
- 初期費用の発生・・・50万円の初期費用が必要
- 最低契約人数の制約・・・StandardとPremiumプランでは100名の最低契約が必要
- IT業界特化・・・他業界での利用には機能面で制約がある場合も
- 運用定着への取り組み・・・全社的な利用定着には時間と努力が必要
他のスキル管理ツールとの比較
fapiと他の主要なスキル管理ツールとの比較を行い、選択の判断材料を提供します。
ツール名 | 特徴 | 料金(月額) | 対象業界 |
---|---|---|---|
fapi | IT業界特化、アサイン管理強化 | ¥300~¥800/人 | IT・製造業 |
カオナビ | 総合的人材管理、UI優秀 | ¥300~/人 | 全業界 |
タレントパレット | データ分析強化 | ¥200~/人 | 全業界 |
SmartHR | 人事労務全般 | ¥300~/人 | 全業界 |
fapiの強みは、IT業界に特化した機能設計と、アサイン管理に強い点です。プロジェクト型の業務が多い企業には特に適しています。
fapi導入の検討ポイント
fapiの導入を検討する際には、以下のポイントを確認することが重要です。
導入に適した企業の特徴
・IT系企業(SES、受託開発、システム開発)
・従業員数100名以上の中堅企業以上
・プロジェクト型の業務が中心
・Excelでのスキル管理に限界を感じている
・営業提案業務の効率化が必要
導入前の準備事項
- 現在の管理項目の整理
- 既存データの棚卸し
- 運用体制の検討
- 予算の確保(初期費用+月額費用)
- 社内での合意形成
無料トライアルの活用
fapiでは1ヶ月間の無料トライアルが提供されています。実際の機能や操作感を確認できるため、導入前に必ず活用することをおすすめします。
無料トライアル期間中には、実際の画面を見ながらデモンストレーションを受けることも可能です。
出典:fapi公式サイト
まとめ:fapiでスキル管理を効率化しよう
fapi(ファピ)は、IT業界に特化したスキル管理・アサイン管理支援ツールとして、多くの企業で業務効率化を実現しています。特に以下のような企業には高い効果が期待できます。
- プロジェクト型業務が中心のIT企業
- 従業員のスキル管理に課題を抱えている企業
- 営業提案業務の効率化が必要な企業
- データ分析による戦略的人材活用を目指す企業
料金は月額300円からと、他のタレントマネジメントシステムと比較してもリーズナブルな価格設定となっています。初期費用は必要ですが、業務効率化による効果を考慮すれば、十分に投資価値のあるツールといえるでしょう。
まずは無料トライアルや資料ダウンロードから始めて、自社の課題解決にfapiが適しているかを確認してみることをおすすめします。スキル管理の効率化は、企業の競争力向上に直結する重要な投資です。